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この記事は昨年2019年12月に行われた田村ゆかりさんのハワイイベントの備忘録・感想文的なものをだらだらと書いたものです。詳細なレポート等ではありません。
そういったものをご期待の方はすぐにタブを閉じて頂くことをお薦めします。
なぜいまさらというのもありますが、こんなご時世になってしまったこと、1年が経ったこと、2020年11月のFCイベントでゆかりんがMCで話されていたことが心に刺さったことなど、色々と思うところがありました。
そんな中で、この貴重な体験の記憶を緩やかな忘却に委ねるのは勿体ないと改めて感じ、記憶を繋ぎ止めておく意味でこの記事を書いています。
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それは2019年12月某日、まだ世界が激変してしまう前のお話です。

「暑っ!」
30℃近い気温、抜けるような青い空、降り注ぐ太陽の光。
時折吹き抜ける風がとても心地良い。
夏の空気を全身で感じていました。
12月なのに何故かって?
そう、私はハワイに来ていたのです。
唐突に何故ハワイかって?
そう、ゆかりん初の単独海外イベント、
「YUKARI TAMURA Special Fan Meeting 2019 in Hawaii」
に参加していたのでした。
何の前触れもなく突然来たイベントの開催案内はまさに青天の霹靂。
アコースティックミニライブをはじめとしたイベント内容には期待しかなく、
「行くしかないやんこんなの!!!!!」
と、迷うことなく申し込みをして運良く当選した私は、人生で初めてハワイの地に立っていました。
いやまさかこうも簡単に海外まで来てしまうか、と。
ビビりで基本的に「言葉の通じないところ怖い」なスタンスなのに、ホイホイとハワイまで来てしまいました。
ゆかりんのためとあらば「英語圏なら最悪生きて帰っては来れるだろ」となるの、我ながらなんとチョロいんだろうと思うばかりです。
そんなこんなで3日間のハワイ旅がスタートしました。
ハワイ1日目
成田空港から数時間飛行機に揺られ、ハワイに着いた私は空港からバスに乗せられて最初のイベント「ウェルカムパーティー」の会場へと連れられていきます。
ウェルカムパーティーはとあるホテルの小さな式場のようなところで行われました。
会場には先行(羽田)組がすでに到着していました。
今回のイベント参加者総勢400人が200人に分けられ、パーティーは2回まわしで行われるようです。
10人1セットで円卓に割り振られ、ゆかりんの登場を待ちます。
後述の他のイベントでもそうですが、最初の想定は200人以下くらいだったんじゃないかなと思える内容やスケジュールに、本当に限界ギリギリまで枠を広げてくれたんだろうなということが容易に想像できて、イベント初っ端から一人胸が熱くなっていました。
しばらくすると呼び込みのアナウンスがあり、遂にゆかりんの登場です。
うん、かわいい。
ハワイでも変わらずかわいい。
語彙力貧弱オタク、早速死亡したのでした。
ゆ「言えって言われたから言います、アロハ~」
ゆ「飛行機で寝れた?これ終わったら自由時間だけど寝るのは我慢して夜寝たほうが良いよ」
ゆかりんはいつものMCのときのように冗談を交えつつ、時には時差ボケの人を気遣う優しさをみせるなど、和やかな雰囲気でイベント開催の挨拶と乾杯が行われました。
その後はビュッフェスタイルの昼食、そしてそれと平行して行われたのが
『ゆかりんとの記念撮影』
です。
各テーブル毎に呼ばれて順番に写真撮影をする、待機組はその間に食事をする、という流れでしたが、私のテーブルの撮影順は結構後のほう…
そう、ゆかりんとの写真撮影待ちという緊張感の中で食事をしなければならなかったのです。
いや割とマジで食事の味殆ど覚えてない。
そうこうしていると徐々に撮影先行組が戻ってきます。
皆一様に「やばい」「かわいい」「いい匂い」「きれい」「肌白い」と呟きながら。そして満面の笑みで。
ゆかりんパワー恐るべし。
そして遂に私達のテーブルの番。
スタッフさんに連れられて行くとそこにはゆかりんがいました。(当たり前)
事前に決められていた立ち位置へついて撮影の準備をします。
私はゆかりんの斜め後ろに立つような形でした。
民民ゆ民民
民私民民民民
文字通り手を伸ばせば届く距離、髪の毛1本1本を視認できるほどの距離です。近すぎ。
頭に浮かぶ言葉は
「やばい」
「かわいい」
「いい匂い」
「きれい」
「肌白い」
ばかりです。
撮影が終わるとゆかりんに見送られ、会場に戻りました。
その後も食事は続きましたがやはり味を覚えていないのは言うまでもありません。
やがて全てのテーブルの撮影が終わるとゆかりんの締めの挨拶が行われ
パーティーはお開きとなりました。
渡されていたスケジュールだと、この後はホテルに行き自由行動となる予定です。
ぼっちで何するかな~、とぼんやり考えているとアナウンスが入りました。
ア「退場の際にゆかりさんからメッセージカードのお渡しがあります。」
私「!!?!?!?!」
確かにイベント案内にはあった内容ですが、スケジュールに載っていなかったので油断していました。
初日のイベントから楽しさとサプライズ満載で、否が応でも2日目・3日目への期待が膨らんでいきます。
楽しすぎて私の心臓耐えられるかな?と心配になってしまうほどに。
やがて準備ができるとまた順番にバスへと誘導されていきます。
その途中にゆかりんがいました。
メッセージカードを渡しつつ真っ直ぐにこちらの目を見てくるゆかりんの瞳に吸い込まれそうになってしまいます。
ゆかりんしか見ていなくておぼつかない手元でカードを受け取り、バスへと乗り込みました。
近くの席の王国民と
「家宝っすね」
「はい、家宝っす」
などと、またしても語彙力の消し飛んだ会話をしつつ、半ば夢見心地でバスに揺られていきます。
その後はカメハメハ大王像やアロハタワー等の観光スポットをまわりつつホテルへ到着して自由行動となりました。

と、ホテルに連れてこられたはいいもののチェックイン可能な時間まではまだだいぶあったため、まだ部屋には入れません。
そこで、せっかくならアロハシャツは現地で買いたい!と思って事前に幾つか目星をつけていたショップを巡ることにしました。
実際に買ってみて良かったのはここ。
toririchard.com
(Outrigger Waikiki on the Beach店:ハイアットリージェンシーの最寄り店)
メイドインハワイが売りらしく、基本的に全てハワイ製だそうです。
派手すぎない落ち着いたデザインが多いのもオタクに優しい。
着心地も非常に良くて、観光地の真ん中にありながら1着100ドル前後と納得できる価格でオシャンティなアロハシャツが買えるショップでした。
拙い英語にも丁寧に対応してくれるし、またハワイに行けたら寄りたい店の一つです。
ネットショップもやってるみたいだからぜひ見てみてね!(ダイマ)

ハワイ2日目
ハワイ2日目のイベントはオプショナルツアーです。
これまた幾つかの観光名所を巡りつつ、どこかでゆかりんが登場するというものでした。
これもウェルカムパーティー同様、参加者をA・Bの2グループに分けてそれぞれバッティングしないように、なおかつゆかりんが登場できるように限界ギリギリを攻める行程のなか行われました。
私のBグループは
1.ワイケレプレミアムアウトレット
2.ドールプランテーション
3.モアナルアガーデン
4.カピオラニ公園
の順で移動していきます。
まずはじめのワイケレプレミアムアウトレットへ。
ハワイ唯一のアウトレットモール(公式HPより)らしいです。
正直ブランド物とか微塵も興味ないのでつまr…
異国の地で知らない言葉の飛び交う中でのウインドウショッピングは割と楽しかったです。
なお、ここのタイミングがゆかりんの調整時間になっていたようでした。
続いて向かうはドールプランテーション。
あのドールの農場で、オアフ島での主要栽培物はパイナップルらしいです。

パイン!!

例のあの子を思い出しますねぇ。
12月ということもあってか、実際になっているパインはほぼ見られませんでしたが…
残念。
せっかくだし、とパインアイスを食べたりしていると、ふいに周囲の王国民たちの雰囲気が変わった気配がしました。
なんだろ?と思って振り返ってみるとゆかりんが歩いているではありませんか。
2日目も止まらぬサプライズにもはや感情が置いてけぼりです。
円盤のドキュメンタリーとかでよく見る感じでスタッフさんを引き連れ、
パイナップル畑を眺めたりアイスを食べたりしてるゆかりん、かわいい。
その様子を邪魔にならないように付かず離れずの距離で眺める王国民たち、微笑ましい。
嬉しいサプライズにほくほくしつつドールを後にして、次の目的地となる
モアナルアガーデンへ移動します。
道中、バスが停車して遂にゆかりんが7号車へ乗ってきました。ここからはモアナルアガーデンまでゆかりんバスガイドとともに向かうことになります。
ゆかりんガイドによるおすすめスポットの紹介、そして前日に参加者から募集した質問カードへの回答が行われました。
ゆ「えーっと、質問は…○○○くん(私の名前)」
私「!!!!」
普段ラジオ等でもまぁ読まれない自分の質問が読まれるとは…
「ハワイに来て一番ハワイっぽいと感じたことは何ですか?」
という凡質問を拾われて嬉しいやら恥ずかしいやら。
行ったことないけど公録ってこんな感じなのかなーと思いつつ聴いていました。
ちなみに回答は「ホテルに入ったときレイをかけてもらったこと」だそうです。
ゆ「みんなはされてないの?」
ゆ「ふーん。ま、ゆかりはお姫様だから。」
といういつもの調子は本当に心地が良いです。
やがて目的地が近づくとやたらノロノロ運転になるバス。
不思議に思っていると
ゆ「時間調整でめっちゃゆっくり走ってもらってます!」
とゆかりんからすかさずフォローが入ります。
そりゃそうだ。A・B各グループのバス4台、計8台にタイミングをずらしつつ乗り込み、観光スポットで登場するとなると時間管理も相当大変だったのだろうと容易に想像がつきます。
ここまでファンを楽しませてくれようとしてくれるゆかりんには頭が上がりません。
そうして着いたモアナルアガーデン、そう、あの「日立の木」のある公園です。

ここではその木をバックに再びゆかりんと記念撮影が行われます。
バスを降りて公園に入ると目に飛び込んできたのは、まさにCMでよく見た「日立の木」。マジ日立の木。
2日目も良く晴れていて太陽の光が降り注いでいました。
その中を、日傘を差しつつ歩くゆかりんの姿は紛うことなきお姫様でした。そこに広がる光景は本当に本当に画になります。永遠に見ていたいくらいに。
ボケっとゆかりんを眺めているうちに写真撮影も終わりいよいよオプショナルツアーは最後の目的地へ。
最後に向かうのはカピオラニ公園。ダイアモンドヘッドの麓に広がる公園です。

が、公園に到着したようなのになかなか降車させられない一同。
「何待ち??」と不思議に思っていたらアナウンスが入りました。
ア「ゆかりさんからマラサダをお渡ししますので、受け取って降りてください。」
私「!?!??!!」
もう、このツアー驚きすぎて心臓に悪い。
やがてゆかりんがバスに乗り込んできて順番にマラサダを受け取って降りていきます。
落とさないようにという配慮なのか、優しく手を包むように渡してくるゆかりん。動揺しすぎて逆に落としそうになる私。
降りた先にいる王国民も後から降りてくる王国民も軒並みニッコニコの笑顔で思わず笑ってしまいそうになってしまいました。
いや、きっと自分も同じような顔していたんでしょう。
心を落ち着かせつつ公園でまったりしていると、またもや周囲の王国民の雰囲気が変わった気配がしました。
もしかしてと思い、振り返るとここでもゆかりんが皆のいるところを
歩いてくるではありませんか。
いやいやいや、サプライズの量!!
サービス精神の塊かよこの人。
というわけでダイアモンドヘッドを背景にここでも写真を撮ることに。
後方で行われていたサッカーに夢中な王国民におこだったり、運悪く降り出した通り雨に対抗して王国民に晴れ乞いの踊りを踊らせたりと、ハプニング(?)も何のそので和やかな時間が過ぎていきました。
撮影が終わるとゆかりんは撤収。時間も頃合いだったため王国民もバスに戻ります。駐車場は同じなので結局はゆかりんに200人がついていく形になり、まるで大名行列のような隊列が現れていました。
ハワイ2日目のイベントもゆかりんの優しさに満たされつつ幕を下ろしました。
正直ぼっちで色んな所に連れて行かれても楽しめるか?と思っていましたが、そんな心配は気付けばどこかへ綺麗サッパリ消え去ってしまい、残ったのは楽しかった記憶、幸せな記憶だけでした。
見知らぬ土地に来ていることでハイテンションになっているというのも勿論あったとは思うものの、近年でこれほど楽しいと感じたことはあっただろうかと考えてしまうほどの2日間を過ごしました。
あ、ゆかりっくFesとかTCツアーとか色々あったわ…
ま、まぁ何にせよ、「来てよかったな」と心の底から思える最高の時間に、それを作ってくれたゆかりんに全力で感謝しています。
夜は知人にお呼ばれして海辺のレストランでこれまたハワイアンな食事を満喫し、ちょうど打ち上げ花火が行われる日だったこともあってレストランの目の前のビーチから花火を眺めるという最高の夜を過ごしました。

ハワイ3日目
いよいよやってきましたハワイ3日目。
大本命のメインイベント、アコースティックミニライブ&ディナー当日です。
ではありますが、イベントは夕方から。
それまでは自由時間となっています。
私は水族館に行ってみたり、お土産を買ったり、ビーチでトロピカルジュースを飲んでみたり。はては、元々泳ぐ気は無くて水着も持って行ってなかったのに、海を見ていたらつい泳ぎたくなってしまって水着を現地調達して海水浴したりと、いきあたりばったりでハワイを満喫していました。


こんな無計画な自分に快く付き合ってくれた相部屋のi氏、マジありがとう。
そうこうしているうちに集合時間も近付いてきました。
緊張感高まるなか、身だしなみを整えて出発を待ちます。
服は勿論アロハシャツ。初日に買った特にお気に入りの方をチョイスしました。
この日もバスに揺られ会場へと向かいます。
1日目・2日目は楽しげで浮足立った雰囲気だった車内が、このときは期待と緊張で張り詰めた、まさにライブ直前の空気に感じられました。
やがて到着したのはハワイコンベンションセンターです。
でかいビルを長いエスカレーターで登って行き通されたのは、3室ぶち抜きの大きな会議室でした。会場配置はウェルカムパーティーと同様に円卓が並べられ、そのテーブルに10人ずつ着席する形となっていました。
総勢400人、40ものテーブルがあるため場内は想像以上に圧倒的な光景でした。
それでは早速、と入口横でプレボに手紙を突っ込み、座席確認をして入室しようとしました。
座席確認をして…
座席…
座…
お?
ん??
あれ???
え、ちょ…
さ、最、前?????
最前?!!?!?!
手が震える。
手どころか体が震える。
座席表と自分の座席番号が記載された紙を5回くらい見比べます。
見間違いではありませんでした。
最前。
ステージ前のテーブル。
円卓なのでステージに近い側と遠い側がある席のステージ側。
今までゆかりんのイベントに数十公演参加してきて最前なんて1度も無し。それどころか1桁列すら手で数えられるほどで、後方・2階・3階当たり前の席運ハイパー悪いマンの私が、ただでさえレアなハワイで最前?
マジ?
え、もしかしてこのあと私死ぬの?
帰りの飛行機墜落とか笑えんよ?
色々なサプライズがあったハワイイベですが、ラストで超弩級のサプライズをぶっ込まれてライブ前からすでにもうフラフラでした。
とりあえず席についてみます。
うん、最前だこれ。
私から5mとない位置にゆかりんが座るであろう椅子がありました。
嬉しさ、驚き、緊張…色々な感情感覚が嵐のごとく脳内を駆け巡り、思考回路は完全にオーバーヒート状態のままイベント開始を待つことになりました。
暫くして参加者が席につくと、イベント開始のアナウンスと説明が入ります。
ビュッフェスタイルの夕食の後にライブという流れになるそうでした。
うん、緊張しすぎてまともに飯食えないわこれ。
初日の悲劇再びです。
気もそぞろななか食事を終わらせてライブを待つことになってしまいました。
ディナータイムが終わり、刻一刻とライブの開始時間が近付いてきます。
私だけでなく会場全体の緊張感が高まっていくのを痛いほど感じます。
口火を切る「間もなく開始です」のアナウンスに、盛大な拍手でゆかりんを待ちます。
…
……
………
が、なかなか出てこないゆかりん。
後のMCでは
「随分早くから拍手してたね。まだ靴も履いてなかったのに」
などとのたまうゆかりん。
どうしてそうなった。
何分拍手し続けただろうというところでようやく堀崎翔さん、モチヅキヤスノリさんとともにゆかりんが登場しました。
バンドの二人はともにアロハシャツでまさにハワイという出で立ち。
そしてゆかりんは白と緑を基調としたワンピースドレス、南国へバカンスに来た姫君というイメージがドンピシャに嵌る衣装で、このイベントの全てを凝縮したような、これから紡がれるであろうライブの色彩を予感させるような姿に一瞬で目が奪われました。
軽くMCが行われたあと、早速曲へ。
1曲目は「あなただけに~It's only my Love~」。
今回のライブがただならぬことになるであろうことが感じられる幕開けとなりました。
続く楽曲たちは
「わがままなI LOVE YOU」
「Baby blue sky」
「デイジー・ブルー」
夏や海辺をイメージさせる曲、そしてゆかりんもMCで語っていた
『とりあえずブルーがタイトルに入っているから選んだ』
といったラインナップとなっていました。
そしてなんと言ってもというのは続いてのこの曲
「楽園 ~Mei Version~」
です。
このハワイを象徴するような『楽園』というタイトルはもちろん、『都会から太陽を連れ出してここまできた island』という冒頭の歌詞をはじめとした、このイベントのことを歌っているのかという歌詞の曲に心が持っていかれてしまいます。
更に続くは「裸足のプリンセス」。
そして「君をつれて」です。
これまで他のライブでも時折歌われてきた君をつれてですが、このハワイでも歌われました。
まぁ、ここまでであればいつも通り自分の中の深読み心が暴走しているところでしたが、今回は違っていました。
そう、ゆかりん本人の口から「みんながここまで連れてきてくれたってことで、君をつれて」との言葉が出てきたのです。
普段セットリストの意味に言及することの殆ど無いゆかりんがこんな発言をしたことに驚くとともに、その言葉が頭の中を駆け巡っていました。
冗談めいたMCをすることも多いゆかりんですが、このときのどこか照れくさそうな、やや小声で呟くような語り口にゆかりんの本心を感じました。
そこから畳み掛けるように続けられるは「Melody」。
これまたインパクトの凄まじい曲に、皆驚きに包まれていました。
驚きと喜びに心を揺さぶられつつ聴いていると、『眠れない夜は~』のところでまさかの歌詞ミスに「リハでも間違ったとこまた間違ったー!」と悔しがるゆかりん。
遂には「ここ分かりにくいからみんなで歌って」ということで、再演奏ではこのパートが王国民の合唱パートとなりました。
いよいよライブのラストまで来てしまいました。
最後を締めくくるのは個人的に来るだろうなぁと思っていたこの曲、夏の島を強く連想させるこの曲、「永遠のひとつ」です。
アコースティックアレンジでもきらやかで疾走感のあるイントロに心が踊ります。
『夏の光抱きしめるように』
まさにこのハワイイベントを象徴するような、眩しい光を放つようなゆかりんの歌声が会場を包んでいきます。
全9曲。これも、もともと6曲程度の予定だったものをギリギリまで増やしてくれたとのことでした。本当にありがたい限りです。
まさにプレミアムな楽曲たちで飾られたライブは、途中のMCでも触れていましたが大幅に終了予定時刻を過ぎてしまうほどの盛り上がりのなか閉幕となりました。
が、
ここでまた例のやつが。
退場の準備をしていると何やらアナウンスが。
「ローファイブでのゆかりさんのお見送りがあります。」
場内にどよめきが起こります。
???
??????
お見送り?????
ローファイブとは?????
説明を聞くとハイタッチの下版(腰の高さでやるやつ)らしい。
はえ~、なるほど。
いやそうじゃなくて。
最後にして最大の仕事が終わってようやく一息つけるであろうときに、まだファンサービスをしてくれるのかと。本当に最後の最後までイベントを楽しんでもらおうという想いが溢れていて頭が下がるばかりです。
ちなみにこのローファイブにはまさかのノリさん、ラビさんも参加してくださっていました。わざわざハワイまで演奏しに来てくれた上、これにまで付き合ってくれるのには感謝しかありません。
諸々の準備が整うといよいよ退場の案内がかかり、順番にゆかりんとのローファイブをしてバスに戻ることになりました。テーブル順のため、またしても終盤となり緊張の時間が続きます。
焦れる待機列の中待つこと数分、遂に私の番が来ました。
目の前、文字通り手の届くところに、つい先程までステージ上にいた姿と変わらぬゆかりんがいます。
ハイタッチの一種ということだったためほんの一瞬で終わるかと思っていましたが 、タッチというよりは優しく手を包まれて「ありがとう」と言われ、またしても思考回路がオーバーヒートしてしまいました。ほんのりと暖かく、まるでシルクのようなその手に意識が持っていかれます。かろうじて「ありがとうございました。最高でした。」と伝えて会場を後にしました。
先にバス待ちをしていた王国民はみんな夢見心地のような顔をしていました。
まぁそれもそうか。実際本当に夢のようでしたし。きっと自分も同じような表情をしていたんだと思います。
その夜はいつ眠りについたかも覚えていないほどで、よほどテンションが上がっていたようでした。そりゃあんなライブを見せられたら仕方ないかというところですが。
もしかすると折角のハワイ最後の夜を少しでも長く過ごしていたかったのかもしれません。夜のハワイの心地良い空気は今でもはっきりと覚えています。
3日間もあった旅も気付けば終わりが間近になっていました。
ハワイ出発の朝、残り僅かな時間に少しでもここにいたという記憶を残したくてギリギリまでビーチをぶらついていました。
来る前は多少の不安もあったハワイですが、そんな心配は全くの杞憂でした。
何もかもが初めてで新鮮な見知らぬ土地で思わぬ再開があったり、新しい出会いがあったり、そして何よりゆかりんの心遣いがあって、ハワイの思い出は本当に楽しいものばかりです。
これを書いている今となってはそれこそ本当に夢物語のようになってしまいましたが、当時は「そう遠くない未来にまた来ることができたら良いな」と心の底から願うほど最高の時間でした。
あれから1年が経ったこと、そして世界がこんなことになってしまったことも相まって、普段と変わらぬ12月に現れた奇跡のような3日間の夏に思いを馳せずにいられなくなり、記憶を辿る感想文を書きました。
まずは2021ツアーの無事の開催、そして願わくばまたもう一度ハワイでゆかりんの歌を聴くことが出来ますように。
